満洲日記

今年88歳になる従姉妹の満洲で生まれ引き揚げて来るまでの記録です。

五木寛之 その3

女性達がボロ雑巾のようになって帰って来ると「悪い病気移されているかも知れないから近寄っちゃダメよ」とこっそり子供達に言う母親がいた。

本当なら手を取ってお礼を言ってもいいのに。身代わりになった女性達はいわば特攻隊だ。壮絶なものだった。

日本に帰ったら検査を受けて性病に感染してないか妊娠してないか調べられ

その時の婦長さんの話では

麻酔なしで手術されたが誰一人泣いたり叫んだりする人はいなかったそうだ。

多くの子どもたちが処理され保健所の

桜の木の下に葬られた。