満洲日記

今年88歳になる従姉妹の満洲で生まれ引き揚げて来るまでの記録です。

ロシア兵の食糧調達 その1

兄が小学5年生のある日

大人用の軍服を着せられ帽子をかぶり

手には自動小銃をもたされた。

マーチョと言う乗り物に乗せられキャピタンとペテロに連れて行かれた。

母は心配して待っていた。

後でわかったが城内に行っていたらしい。

そこには豚やアヒルなどが放し飼いされていて

纒足の女性が沢山歩いている。

暫くしでマーチョで帰ってきた。

足元には四つ足を縛った豚を乗せていた。

下ろして兄に銃の打ち方を教えると兄は

一発で仕留めた。

豚は「ヴゥー❗️」と言って死んだ。

それから2人は近くで枯れたコーリャン

山ほど取って来て四つ足を上にして真っ黒い毛を焼いた。

段々お腹が膨れてきた。

3年生の私に三日月型したナイフを渡した。

お腹をひっくり返し豚に跨がせ25センチ

の長さに捌かせた。

お腹がバーンとへこんだ。

「臭いし 液体は飛んでくるし汚れるも何もあったもんじゃない❗️」

捌いた肉は4斗樽に入れて塩漬けにした。

嫌なことは子供たちにまかせ2人はなにもしなかった。