開原病院の日本人医師6人のうち半分は
シベリアなどに抑留されていた。
残り僅かで開業はしていた。
hiroの父はシベリアに行く事になっていたが若い独身医師が自ら自分が行くから
残って欲しいと身代わりになった。
そこで残った彼は開原の日本人を取り締まるような役(町長)を頼まれていた。
敗戦になって武装解除した筈の開原の日本人の中に武器を持った者が逮捕された。
その責任を取って彼もまた逮捕された。
何ヶ月か経った寒い冬の日
フサフサした彼の黒髪は雪が積もった様に真っ白になって帰って来た。