日が落ちるころ「トントン」とドアを叩く音がする
ロシア兵が3人やって来て母と身振り手振りで
交渉をしている。
この家に兵隊を連れて来たい。
と言う事だった。
9月になると満洲はもう寒い
暖房はボイラーで焚いてラジエーターに各部屋に温水を送っていた。
壊れているから受け入れることはできないと
やはり身振り手振りで伝える。
がストーブを持って来ると言うことになり
各部屋に持ってきて燃料を入れ赤々と焚いた。
比べ物にならないくらい暖かかった。
2階に囚人兵の様なロシア兵15〜16人と
将校のペテロとキャピタン2人がチョーカーを履いたまま上がってきて一階の応接間を占領し一緒に暮らす事になる。