満州国建国と同じ頃
1932年5月15日
首相の側でいつも働いていた家政婦のおばさん あささんの肉声のテープを聞いた。
カモシカみたいに軍靴のまま上がり込んできた。「総理はどこだ!総理はどこだ!」あささんは銃を突きつけられ初めてただ事でない事がわかった。首相は「何じゃ何じゃ?」と出て来てしまった。
首相は落ち着いて「あさ お茶持っておいで」といわれ2杯入れたところで「ダンダンダン!」と銃声がきこえた。
一番最後の人が逃げていくのを見た。
首相のそばに行くと倒れて
「今の若者を呼んでくれ。
話せばわかる。話せばわかる。」
と2度言った。
若者達は逃げた後あささんが聞いた最後の言葉だった。
これを境に日本は国際社会から孤立して戦争へと進んでいく。